電車を止めて褒められる
今日の強風に
時間と自分に余裕がずっとなかった事を表すボサボサの髪の毛をなびかせ
10時に床屋へ
久居にある同じ一志地区出身のしんごくんに髪の毛を切ってもらう
彼は20代の若さで美容院を経営していて
カットの技術の素晴らしさは勿論
コミュニケーション能力にも長けており、何よりポジティブで向上心のある人物で
会うたびに気持ちを上げてくれる人だ
幼い頃から学生時代にかけて地元であった出来事について話していると
僕のやらかしエピソードが思い出された
小学生の時に電車を止めた話だ
好奇心旺盛だった僕は
幼い頃から何も考えずに行動するタイプだった
小学校の行き帰りの踏切にエンストボタンというボタンがあり、そのボタンが何かをいつも考えていた
どうしてもそのボタンの正体を知りたくなったボタンは
小学1年生のある日の帰り道
エンストボタンを思い切りおした
結果、聞いたこともない世界の終わりのような警報音が鳴り響き
走っても走っても耳に飛び込んでくる警報音はどこまでも僕を追いかけてきた
エンストボタンとは踏切内で車が動かない等のトラブルがあった際に電車が動かないように伝えるボタンであり
結果、踏切が締まり何台もの車が並んでいる事を覚えている
ここから記憶が断続的で
鮮明に覚えているのは
ボタンを押した翌日に校長先生室で親同伴で怒られた事
そして同日に当時の担任の先生に褒められた事だ
校長室で怒られ、教室に戻ると
当時の担任の伊藤先生は
「今日は、早敏君のことについてみんなに話したい事があります。早敏くん立ってください」
「皆さん。拍手してください。早敏君は自分が不思議に思った事を解決しようと思ってチャレンジしました。チャレンジには失敗がつきものですが、チャレンジを全くしないことが真の失敗だと思います。」
「早敏くんはチャレンジをしました。早敏くんに拍手をしましょう」
とクラスメイト全員の前でお話しされた
子供ながら、さっきまで校長先生に怒られていた自分が、別の先生には褒めてもらったことに大きなギャップを感じ、何も反応をしなかったと思う
ただ人生の中で初めて、30人近い人に拍手を送ってもらった事
それが多くの人に迷惑をかけて客観的に迷惑行為である事
しかし担任の先生は、好奇心を持ち挑戦した事を賞賛してくれた事
これが今の自分の行動信念や生徒との関わり、塾での指導方針に大きな影響を与えていることを思い出した
一人一人の大人の発言が子供の人生に大きな影響を与える
僕が塾をしているのも伊藤先生の言葉が大きなきっかけになっているのだろう
子供達と日々関わる上で、自分の言葉の責任のおもたさを噛み締めて
沢山、対話していこうと思う
そんな思いに耽っている間に髪が短くなった
そして塾に向かう
